梅雨時のような毎日です。
先日、下車した上野駅で久しぶりに
見上げた猪熊弦一郎の大きな壁画 「自由」 です。
これは昭和26年に完成したそうですから私と同じ年です。
この上野駅を象徴する印象的な壁画が私自身の
思い出と重なります。
遠い昔の日 小学5年生ごろだと思いますが
父と上京したさいに上野か日本橋のデパートで
コートを買ってもらいました。
たぶん母から言われてたのでしょう、
私にデパートでオーバーコートを買うように、、、と。
どこのデパートか覚えていません。それにどんな
会話をしながら父と選んだのか思いだそうとするといつも同じ
ある種の匂いとデパートの雰囲気が浮かびます。
そしてそのブルーグレーのウールのコートが大好きで
よく着ていたということを思いだします。
この壁画のようなブルーグレーでした。
色黒の私に似合っていたと思います。
沼田から上京して慣れないデパートで
照れくさそうに私のコートを探していたであろう父の姿を想像して
胸がいっぱいになります。
いつも買い物があまり上手ではなかった父の
この買い物は母から満点をもらったことでしょう。
ふだんは通り過ぎてしまう上野駅の中央改札ですが、
ふと、この壁画を立ち止まって眺めるときにはいつも
こんなことを思いだしています。
今でもコートや冬の小物はブルーグレーが好きです。
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