2010年1月11日月曜日

朝のリレー




カムチャツカの若者が きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は 柱頭を染める朝陽にウィンクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚まし時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ
                         谷川俊太郎 「朝のリレー」


今朝のメールに添付されていたのはエジプトでラクダに乗っている娘と義妹の写真でした。
娘が中学生だった頃でしょうか、、、谷川俊太郎の「朝のリレー」がお気に入りだったことを思い出しました。 
一日に何度も時計を8時間戻しては、今ごろはどうしてるか?、、、と遠い国に思いを馳せてしまいますが、8時間先を行くこちらからは、リズミカルにバトンを渡していきたいものです。

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